UTMパラメータ実例付き解説
「どこから来た?」がすぐ分かる無料の計測テクニック
筆者は、リリースしてから広告費ゼロで8万ダウンロード以上を達成した人狼メトロポリス というオンラインゲームアプリを開発・運営しております。
そんな筆者が今、マーケティングで実践していることをご紹介するシリーズの第1回です。
今回のテーマは「どこから自分のWebサイトに辿り着いたのかを分析する方法」です。筆者の実際のGoogle Analyticsのキャプチャもお見せしますので、マーケティング経験の少ない方に参考になれば幸いです。
※分析ツールの代表格である「Google Analytics」での分析を前提とした内容になります。
30秒でわかるUTMパラメータ
UTMパラメータとは、URLの末尾に付与するトラッキング用のクエリパラメータで、Google Analytics(GA4)で流入元やキャンペーンを識別するために使用されます。
- 基本は5種類:utm_source, utm_medium, utm_campaign, utm_content, utm_term
- リンクをどこに貼るか、貼る目的によって切り替える
- Google公式のUTMパラメータ生成ツールが存在する
- Google Analyticsでutm_content, utm_term を分析しやすくするためには、カスタム定義が便利
- UTMは「Urchin Tracking Module」の略
1. URLの後ろに文字を付け足すだけ
広告を出す時、またはSNSやブログで投稿したリンクや、名刺に貼るQRコードなど、自分のWebサイトを紹介したい機会はたくさんあるかと思います。 そんな時、以下のようにそのままURLを貼ると、どこから自分のWebサイトにやってきたのかわからなくなります。
https://yourwebsite.com/
こちらを、以下のように、URLの後ろに文字を付け足して貼り付けることで、流入分析の準備が整います。(QRコードの場合は、付け足した状態でQRコードを生成します。)
https://yourwebsite.com/?utm_source=xxxx&utm_medium=xxxx&utm_campaign=xxxx
※URLはサンプルです
このURLの後ろに付けた?を含む部分はUTMパラメータといって、同じリンク先でも貼る箇所によって変えることで分析できるようにします。(UTM は Urchin Tracking Module の略です。)
UTMパラメータの使用例
UTMパラメータは、リンクをどこに貼るか、また貼る目的によって、例えば以下のように切り替えます。
- ラーメン屋を開店してお店のホームページを開設。そのリンクをnote(ブログサービス)の記事内に掲載する場合
?utm_source=note&utm_medium=article&utm_campaign=ramen_open - ラーメン屋を開店してお店のホームページを開設(ここまで同上)。そのリンクのQRコードを商店街に配布するチラシ内に掲載する場合
?utm_source=shopping_street&utm_medium=qr_code&utm_campaign=ramen_open - 美容室のホームページに春の新規カット30%OFFキャンペーンの情報を掲載。そのリンクをX(SNS)で告知する場合
?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=spring_newcustomer_30off
- チラシの場合、QRコードサービスを展開してるエストニアの企業のこちらに記載の例 を参考に、utm_sourceは配布場所、utm_mediumはqr_codeとしております。
- Xの場合、Google公式の呼称 が旧名の"Twitter"のままであることから、歴史的な経緯も踏まえutm_sourceはtwitterとしております。
最新情報があれば、内容を更新します。
Google Analytics 未導入でも..
将来的にGoogle Analyticsを設定した時に、過去のSNSやブログ投稿からの流入も分析できるようになるため、このUTMパラメータは知った時点から意識するようにした方が良いでしょう。
では次に、筆者の実例を紹介していきます。
2. UTMパラメータ実例
以下はアプリの公式Xの過去の投稿(Post )の下書き時のキャプチャです。アプリ公式サイトのURLをそのまま貼らずに、UTMパラメータを付けて投稿しております。
プロフィールにも、同じリンク先(アプリ公式サイトのURL)ですが、先ほどとは別のUTMパラメータを付けて設定しております。
プロフィールは、画像では切れてしまっているのですが、先ほどは出てこなかった「utm_content」で、以下のように切り分けてます。
- Xの2025年12月16日の投稿
?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_content=p20251216 - Xのプロフィール
?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_content=prof
なお、Instagramのプロフィールは、URLをそのまま設定しても、サービス側で以下のようなUTMパラメータを自動で付けてくれるようです。
- Instagramのプロフィール
?utm_source=ig&utm_medium=social&utm_content=link_in_bio
さて、このようにURLにUTMパラメータを付与してリンクを貼ると、同じリンク先でも、どこからWebサイトに辿り着いたかが、次のように分析できるようになります。以下は筆者の、ある期間で指定したGoogle Analyticsの実際のキャプチャです。
- utm_sourceでフィルタをした場合
779回の表示回数のうちXから95回、Instagramから13回表示されていることが分かります。
- utm_mediumでフィルタをした場合
779回の表示回数のうち全てのSNSから109回表示されていることが分かります。
- utm_contentでフィルタをした場合
779回の表示回数のうちInstagramのプロフィール(や他のSNSでutm_contentにlink_in_bioを設定しているリンク)から20回表示されていることが分かります。さらにSNSの2025年12月16日の投稿から106回、Xのプロフィールから75回表示されていることが分かります。
Xのプロフィールのutm_contentは、Instagramに合わせてlink_in_bioと設定したいところでしたが、Xの文字数制限により「prof」としております。(bitlyというサービスで短縮できないこともないです。)
このようにして、広告として出稿するリンクでなくてもどこからの流入かが分析できるようになります。(筆者の場合、まだまだSNS上での宣伝が足りていないようです。)
よって、自サービス関連のURLを貼り付ける際は、広告を出す・出さないに関わらずUTMパラメータを意識したほうが良いでしょう。
3. UTMパラメータの種類
UTMパラメータは全部で9種類用意されておりますが、代表的なものは以下の5種類になります。
- utm_source:リンク元のサービス名(QRコードの場合は配布エリアなど)
- utm_medium:リンク元の媒体
- utm_campaign:リンク元のキャンペーン
- utm_content:リンク元の配置
- utm_term:主に有料検索広告の検索キーワード識別用
ほとんどのUTMパラメータが、基本的には自分でルールを決めて運用して良いものとなります。ただ、特にutm_mediumの値の付け方はチャネル分類というものに影響するので、命名に一貫性を持つことが推奨されます。SNSなら「social」、メールなら「email」、ディスプレイ広告なら「display」などです。詳細はGoogle公式の説明 をご参考ください。ただし分かりづらいかもしれないので、ケース別に何を設定すべきかは今後の記事でまとめるかもしれません。
4. UTMパラメータ生成ツール
UTMパラメータ付きのURLを生成するのが手間だ、という方向けに、Google公式が出している便利ツールがあるのでご紹介します。
こちらで必要項目を埋めると、generated URLの箇所にUTMパラメータ付きのURLを生成してくれて、コピーアイコンを押すと、クリップボードにコピーできます。ぜひご活用ください。
必須パラメータについて
筆者が試した限りでは、後述するカスタム定義の設定をすれば、ご紹介した5つのどのUTMパラメータも単体で設定して問題なく分析ができました。標準のレポートが前提の場合は必須パラメータがあるようなのですが、これについてはGoogleの公式ページの中でも表記のブレが見受けられました。
例えば先ほどご紹介しました Campaign URL Builder には、utm_sourceとutm_mediumが必須と書かれております。
ところが、紹介したURL生成ツールのリンクが掲載されているGoogleの公式ページ には、UTMパラメータを設定するならどのようなケースでも utm_source、utm_medium、utm_campaign を使用する必要がある、と書かれております。
さらに同ページに、手動で設定する場合は、utm_source、utm_medium、utm_campaign、utm_id、utm_source_platformを設定することを強くおすすめします、と書かれております。
標準レポートのみを利用される想定であれば、文字数の許す限り、ここに出てきたUTMパラメータは設定したほうが良いかもしれません。必須パラメータについては仕様が明確になり次第、本記事を更新します。
5. Google Analyticsの設定
Google AnalyticsでUTMパラメータを直接閲覧できるカスタム定義の設定についてご紹介します。(utm_source, utm_medium, utm_campaign は以下の設定しなくても、適切に運用すれば標準レポートで閲覧可能です。)
Google Analytics自体のセットアップ方法については、要望が多ければ今後の記事でまとめるかもしれません。
まず、左メニューの一番下の「設定」から「データ表示」の項目の中の「カスタム定義」を押します。
次に、右上の「カスタム ディメンションを作成」のボタンを押します。
「ディメンション名」は自分の分かりやすい名前を自由につけていただき構いません。「範囲」は"イベント"を選択します。「イベント パラメータ」はsource, medium, campaign, content, termの中から選び、一つずつ作成していきます。それぞれ頭に"utm_"を付けたパラメータに対応しています。
utm_sourceの設定例
作成後以下のように、一覧に5つのカスタム定義が登録されていれば、実例で示したような分析ができるようになります。
6. よくある質問 (FAQ)
Q. utm_campaignは必須ですか?
必須ではありません。ただし、キャンペーン単位で効果測定したい場合は、utm_campaignを設定しておくと分析が明確になります。
Q. utm_sourceとutm_mediumの違いは何ですか?
utm_sourceは「どこから」、utm_mediumは「どんな媒体か」を示します。
例:
- utm_source=twitter
- utm_medium=social
utm_sourceはサービス名や配布エリア、utm_mediumはsocial・email・cpcなどの媒体種別です。特にutm_mediumはチャネル分類に影響するため、一貫した命名が重要です。
Q. GA4(Google Analytics)でUTMパラメータが表示されないのはなぜですか?
原因がいくつか考えられますので、以下をご確認ください。
- 設定したURLが問題ないか確認しましょう。
- データが反映されるまでタイムラグがありますので、しばらく待ちましょう。
- utm_content, utm_termが見れない場合は、カスタム定義を設定してください。
Q. UTMパラメータはSEOに影響しますか?
通常は影響しません。UTMはクエリパラメータであり、検索順位には直接影響しません。ただし、canonical設定をしていない場合、重複URLとして扱われる可能性があります。適切にcanonicalタグを設定して、正規URLがインデックスされるように心がけましょう。
Q. UTMパラメータは途中で変更しても大丈夫ですか?
変更は可能ですが、途中で値を変更すると、過去データと分断されてしまいます。運用ルールは早めに決めるのが理想です。
Q. QRコードにUTMパラメータは必要ですか?
効果測定をするなら付けた方が良いです。UTMを付与することで配布エリアや媒体別の効果測定が可能になります。QRコードの場合の使用例をこちらの章の中でご紹介しておりますのでご参考ください。